« プルコギ | トップページ | 立冬 »

“挫折”

電車に乗っています。

向かいの席で、高校生が男泣きしております。

さっき友達っぽい子らに話しかけられているのが耳に入りました。

フラれたようです。

人目もはばからず,ぐしゅんぐしゅん泣いております。友達は気を遣って、少しだけ離れたシートに座っています。

心から好きな人だったんだね、きっと。

かくいう私も最近挫折?のようなものがありました。

今いただいている研究費の、来年度からの選にもれました。

まともに生産ができていない状況なので、当然と言えば当然ですが、複数の先生にお世話になりつつ狙ってとりにいったものだったので、申し訳なく、残念なことでした。

この業界にしては年齢が若く、経験が少ないので、就職もなかなか難しい状況、苦境にいると言えばそうなのかなぁと思います。

ただ、なんででしょう。やばい!と思う気持ちがある一方で、この結果を受けて、ほっとした自分もいます。

応募時からこれまで、まぐれでも選んでもらえたら、留学をするだとか、もっと上のキャリアを目指すだとか、どんどん、そんなことを考えなければならないのかなぁと漠然としたプレッシャーを感じていました。

それはそれで運命だと思ったからこそ応募したのですが、最近の自分は完全に息切れしていて、このままでは自分がいなくなってしまうという危機感を感じてもいました。正直をいうと、ほかごとにかまけてしまっている現状に、電話一本で解放されるなら、今の身分をすぐに捨ててしまいたいと、何度も思ってきた今日この頃でした。

たぶんこれは甘えでしかないんだけど、このままこの日常に適応したところで、心や人生は豊かにならないと、妙な結論をだしたりもしていました。

ほっとしたのは,そういう心情があったからです。

これまで,実力より遙か上を認められてきてしまったということは、すごくありがたく幸運なことである一方,私にとって、思った以上に重いものだったのかと思います。

そういう意味では、今回のことは、新たに自分の生き方とか、価値を置くべきこととかを考え直す、いいチャンスになるのではないかと思っています。

前にも確か、挫折をテーマとした日記を書いたことがあって、そのときは、私は挫折をしないように歩いてきたように感じると書いた気がするのですが、本当はそうではなくて、実のところ、いろんな失敗を通して失敗に対する捉え方がだんだん変わってきているために、挫折感を味あわなくなっているということなのかなぁと思います。

理想が高い分失敗も多いから 笑,そのたびに,もちろんショックは受けるし、悲しい思いもするし、出来事によっては泣いたりもするけれど、乗り越えてみて、もう少し先の未来にいってみると、その経験がなければありえなかった世界が広がっていることに気づきます。


さらにありがたいのは、周りもその経験をみとめてくれることです。今回の場合、私自身の気持ちを話す前に、結果を聞いた家族が、

「もともとは幼稚園の先生になりたかった子が、今はN大の教授にでもなるような道に足を踏み入れちゃってるんだもん、そろそろ疲れたでしょう。ゆっくり考えて将来を選択したらいいよ。」

とまさに私の気持ちを代弁してくれました。
ちゃんと見ていてくれて、帰る場所を用意してくれている人がいるということ、これを上回る幸せはないなと感じました。



目の前にいる男子学生もまた、少し距離をおいて見守ってくれている友達の温かさに気が付いて、失くした恋から得ていたものとは全く別の、素敵なものを得ることと思います。


人生で経験する感情の総和は、きっと0だと私は信じています。今苦境にある人は、きっとそれを相殺する幸福に出逢えるでしょうし、今幸福にいる人は、それが絶頂なら必ず、あのころは良かったという気持ちになってしまうような出来事に出逢うことになるでしょう。私自身は、これまでそんなアップダウンを繰り返して生きてきたという実感を持っています。

でも、だからといって、苦境を楽観したり、幸福を悲観したりするのではなく、それはそれとして受け止めて、めいっぱい、味がなくなるまで噛みしめられる人でありたいとも思っています。

そしてそんなとき大事なのは、幸福感に浸ったり、苦悩したりするような、時間と精神の余裕を持つことではないかと思います。

そのときの気分に流されすぎず,忙しくして誤魔化すのでもなく、少しずつ時間をとって、その気分に酔ってみようと思います。その時間は、最強のダメ人間になってもいいんじゃないかな。

とかいって、バランスのとり方はなかなか難しいし、他人に対しても、それが大事な人であるほど、入り込みすぎてしまってうまく伝えられない,一緒にバランスを取るための協力ができなくなってしまうというのが現状。ちょっとずつ発達していきたいなと思います。



私の場合、未来を切り開く努力ができる状況でもあるので、そっち方向も頑張らねばと思っております。来年は、数年前開設予定だったN大学S町分室を本格始動させて、生産活動に力を入れる所存です。


お互い頑張ろうね、少年。

|

« プルコギ | トップページ | 立冬 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« プルコギ | トップページ | 立冬 »